2025/08/19(火) 09:28
熊本競輪場のミッドナイト「成尾整形病院脊椎部長田畑聖吾杯(FII)」は19日、2日目を迎える。4Rのチャレンジ準決勝に出走する佐藤魁皇と倉岡慎太郎に話を聞いた。
本格デビュー後5節目の佐藤魁皇が5月のルーキーシリーズ以来となる地元バンク登場。今回は師匠の倉岡慎太郎と初めてのセット配分で、佐藤は2R2着、倉岡は4R3着でそれぞれ準決勝進出を決めた。佐藤は泉文人に捲られはしたが2着に逃げ粘った。
「赤板でペースを上げすぎてしまった。あれでは捲ってくださいですね」
ペース配分を反省したが「ゴール前はいつもより脚にアタリがあった」と胸を張る。
「最近はスカスカする感じがして相談したら、師匠から“山に登ってこい”ってアドバイスをもらって登ってきました。ゴール前がいつもと違う感覚だったし、いつもなら3、4着になってしまっているところを踏ん張れた。普段と違う練習をやってきた成果が出ていると思います」
ギアは3.77。3.92や3.93が主流の中で、師匠の教えを貫いて回転力で勝負している。
「A級に上がったら、S級に上がったら、と段階を踏んで上げていこうって言われてます。壁に当たった時にギアを上げる余地があるように。(嘉永)泰斗さんたちもそうやって強くなっていった」
師匠も無事に勝ち上がり、準決勝のメンバーが発表されると2人の名前が4Rになった。九州は秋永昂人と3人。倉岡は「秋永はいつも頑張ってくれる。こういう時ばっかり前を回るのは虫が良すぎる。私は3番手でいいんですよ」と力説したが、もちろん秋永に固辞された。
「秋永が番手を回ってくれないから私が番手で。自分の方が緊張するなぁ。弟子と連係するのは実はこれが初めて。今までは同じ開催はあっても同じレースになることがなかったんですよ」
S級で奮闘する嘉永泰斗、兼本将太、上野優太を育て上げた名伯楽が初めて弟子との連係に挑む。
師匠を背にする佐藤は点数上位の勝俣亮、藤田楓との3分戦に挑む。
「相手が強いので、いろいろと考えることなく力を出し切るだけですね」と力を込めた。準決勝4Rは地元の師弟連係にも注目したい。(netkeirin特派員)