2025/05/26(月) 13:02
「第72回全日本プロ選手権自転車競技大会」が26日に青森競輪場で開催。4kmチームパーシュート決勝を制したのは北日本地区・福島チーム(窪木一茂、佐々木雄一、須永優太、渡辺正光)だった。
4kmチームパーシュートとは1チーム、メンバー4人で編成され4km(10周)を走るもの。ホームストレッチとバックストレッチから2チームがそれぞれ発走し、本大会では先にゴールしたチームが勝ちとなる。決勝は競輪と同様に8地区(北日本、関東、南関東、中部、近畿、四国、中国、九州)からエントリーされたチームによるバトルで、2チームずつ計4走が行われる。北日本地区は3走目に中部地区と対戦し4分25秒512のタイムで圧勝。トータルでも2位の南関東地区のタイム4分27秒470を上回った。
立役者は窪木一茂だ。2016年のリオデジャネイロ五輪、2024年パリ五輪に出場し、同年の2024UCIトラック世界選手権大会では男子スクラッチを制しアルカンシェルを獲得した自転車競技界の第一人者で、北日本チームの立てた策は10周のうち7周を窪木が先頭で走ることだった。
「地区プロを参考にしました。あのときとは作戦は変えましたけど、窪木の強さを一番出すにはこれがいいと思った」と窪木の競輪の師匠でもある須永が明かした。
窪木も「周回を見ないようにして、後ろからも声を掛けられながらでした。悪天候の中、なかなかペースを作れなかったですがそれでも勝てたのはチームの皆さんのおかげです。しっかり準備できてよかった。競輪でも生かせるようにしたいですね。(競輪では)持ちつ持たれつ、じゃなくてもたれかかってばかりですので」と決して良好とは言えないバンクコンディションの中でも最善を尽くした。
佐々木は「今度、競輪で一緒の時に(仕事をして)返すよ。何なら10周行ってもタイムが出たんじゃない(笑)」と窪木の圧倒的パワーに舌を巻き、渡辺も「脚がちぎれると思った。声を出しすぎて疲れた」と息も絶え絶えだったが、10月前橋『寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント(GI)』の出場権をゲットし共に充実した表情だった。(netkeirin特派員)