【日本選手権競輪】ラインでワンツースリー決めた北津留翼、愛娘は熊本でデビュー戦

2025/05/02(金) 15:30

名古屋競輪場の「第79回日本選手権競輪(GI)」は2日に4日目を開催。7R選抜1を走った北津留翼に話を聞いた。

「宿舎で(熊本の中継は)見られるので、あとでダイジェストをチェックします」と話した北津留翼

 今節は一次予選で敗れはしたが、3日目の6R選抜は豪快な捲りを決めて圧勝。上がりタイムは10秒8とフルスロットルだった。しかし、代償は大きくレース後「腰が壊れた」と脚を引きずっていた。3日目の終了後、当レースのメンバーが発表されると「熊本勢の3番手か自分で…。でも、あまりやれそうにないです…」と超弱気なコメントを出し苦悶の表情だったが、前で動きたがらない松岡貴久と中本匠栄にノセられ、自力で戦うことにした。

 そうは言っても責任感はある。いざレースとなれば頼もしく、打鐘先行がピタリを決まりラインでワンツースリーを決めてみせた。「腰が痛いし踏み止めができないから高速周回みたくゴールに向かって上げていきました。それに雨だったからまくりは無理だろうなって。前がこんなに壊れているのに付いてくれた松岡(貴久)さんと(中本)匠栄君のおかげです」と今できる力を最大限に出した。

 この日は奇しくも熊本のルーキーシリーズを走っている愛娘、北津留千羽のデビュー戦だった。北津留はウォーミングアップ中だったためリアルタイムでレースを見ることはできなかったが、ずっと気に留めている。

「宿舎で(熊本の中継は)見られるので、あとでダイジェストをチェックします。ただ自分は教えるのが下手。今回は(坂本)健太郎さんや松岡さんがいるし、一緒に見てもらって、どういう風にアドバイスをしたらいいのか教えてもらいます」。腰が痛いだなんて言ってはいられない。すべては娘のためにと全身全霊で、頭脳派テクニシャンたちに教えを請う。(netkeirin特派員)

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