SGオールスター・オートレース(準決勝戦)レポート【佐藤励が5連勝でSG初優出!】

2025/04/28(月) 23:10

2025年4月28日 川口オート
SG第44回オールスターオートレース(5日目)

※ナイター開催

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【9R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)0mオープン戦
1/伊藤信夫 3.72
2/高橋 貢 3.65
3/中村雅人 3.68
4/有吉辰也 3.67
5/吉林直都 3.70
6/佐藤摩弥 3.69
7/笠木美孝 3.70
8/丸山智史 3.71

スタートは佐藤が先制。高橋は2番手につけると、2周回1コーナーで佐藤をかわして先頭に立ち、そこからは独走状態に持ち込む。中村は3周回目に笠木をとらえて3番手に上がり、2番手の佐藤を追う。周回ごとに差を詰めた中村は6周目に入るホームで佐藤をとらえて2番手へ。リード広げた高橋が1着、2着に中村、3着に佐藤が入線した。

1着/高橋貢(伊勢崎22期)
競走タイム:3. 673
競走車名:Sウルフ
ランク:S13
今節の成績:5着・5着・4着・3着・1着
SG優勝:21回(17年伊勢崎:グランプリ)

ロッカーでは「雨さまさまだったね」と笑顔。湿走路をさすがのハンドルワークで抜け出し、23年12月のスーパースター以来のSG優出を決めた。優勝戦は4番目の選択で3枠。通算21回のSG優勝を誇る絶対王者が、50代初のSG制覇に今回も挑む。

(※公開インタビューより)
最近調子が良くなかったですが、皆さんのファン投票4位で出られたので、それに応えられたかなと思います。3日目は悪かったですが、今日は試走の手応えありました。(スタートは)自分なりにいいと思います。早めに先頭に立てればと思い、(佐藤摩弥が)滑らせたので、そこをうまく突けました。雨に関しては乗りやすい。とりあえず中を走ってダメなら外を走ろうと。4日間の感じは良くないですが、朝シリンダーを換えたので、そのかいもあったと信じたい。今日のタイヤは雨だけど良かった。これを下ろしていければ。ファン投票で選んでいただいたので、明日も精いっぱい走ります。

2着/中村雅人(川口28期)
競走タイム:3.702
競走車名:Kモンソン
ランク:S4
今節の成績:3着・2着・3着・1着・2着
SG優勝:6回(16年伊勢崎:グランプリ)

今年最初のG1だった全日本選抜では3日目に落車して右ひざ骨折など負傷。2カ月の欠場後、4月18日の川口から復帰。今節が2戦目だったが、初日からオール掲示板入り、不安払拭する追い脚でSG優出を決めた。巧みなレース捌きで、11年ぶり2回目のオールスター制覇を目論む。

(※公開インタビューより)
試走は外に行こうと思って走りました。スタートは遅れてしまいましたが、いつも通りのスタート。コース取りは遅れたせいで内にいたので、そのまま走りましたが、それが良かったと思います。諦めないで粘り強く走ることが、今できること。そこで交わせたのは良かったです。(良走路は)自分なりにそこそこいい。できればもうひとつ、何か良くなればと思っています。タイヤは予選で履いたものを使います。明日もしっかり一生懸命、走ります。

◆9レース結果

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【10R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)0mオープン戦
1/永井大介 3.68
2/荒尾 聡 3.65
3/黒川京介 3.66
4/渡辺 篤 3.74
5/若井友和 3.66
6/松山茂靖 3.73
7/大木 光 3.68
8/丹村飛竜 3.68

スタートは荒尾と黒川が鋭く飛び出し、さらに3番手は大木が続く。序盤からこの3車の攻防で、先頭の荒尾に対して黒川が外から攻め、3番手から大木がチャンスをうかがう。三つ巴のまま周回を重ねていくと、荒尾が押し切るかに、最終コーナーで黒川が外強襲し、ゴール前で逆転し1着。2着に荒尾、3着に大木が入線した。

1着/黒川京介(川口33期)
競走タイム:3.685
競走車名:イットウセイ
ランク:S3
今節の成績:4着・1着・2着・3着・1着
SG優勝:1回(24年川口:日本選手権)

ゴール前の逆転劇に、ロッカーでも「凄すぎる」と祝福。今節は連戦連勝とまではいっていないが、これでSGは4連続優出。枠番選択では3番目に4枠を選んだ。この選択がどう出るか。昨年、地元の日本選手権でSG初制覇。センター枠から2回目の地元SG戴冠に挑む。

(※公開インタビューより)
インコースであれほど乗れたのは初めてなので、すごく嬉しい。(試走は)いつも通り外を走りましたが、感じは良かったです。(スタートは)空回りもなく、うまく切れました。途中、気配を後ろに感じてビジョンを見たら大木さんだったので、荒尾さんの後ろを目標にくっつけて走りました。外も食いつく感じがなく、ズルズルやられるならインコースで頑張ってみようかなと。(最後は)インコースを走った分、立ち上がり開けても大丈夫かなと思って勝負にでましたが、うまくいって良かったです。(晴れのエンジンは)まだ仕上がっている感じはなく、やれることはだいぶやっているので、うまくセッティングで合わせられれば。(タイヤは)前回優勝したものか、山陽の最終日に走ったもので選びたいです。地元だし、気合い入れて一生懸命走ります。

2着/荒尾聡(飯塚27期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
競走タイム:3.690
競走車名:デフジャムAK
ランク:S5
今節の成績:1着・6着・1着・3着・2着
SG優勝:5回(21年浜松:全日本選抜)

最後は黒川の強襲で2着に甘んじたものの、湿走路を巧みに乗りこなして優勝戦進出を決めた。オールスターは過去3回制覇している実績ある大会。優勝戦は外寄りの7枠になったが、一撃の魅力は十分。4年ぶりのSG制覇に期待だ。

(※公開インタビューより)
試走は感じ良く乗れたと思います。スタートもうまい具合に空回りせず切れたと思います。黒ちゃん(黒川)と大木が来ているのが分かっていたので、ずっと警戒していました。相変わらず回転の上がりが遅いのが気になります。最後は後半タイヤが滑り出したのと、最近人間が自信を持って乗れてないので硬くなってしまいました。回転が改善されれば、もっと良くなるかなと思います。(タイヤは)昨日のものか、今日のを乗ってみて、いい方でいきます。最近ふがいないレースばかり。明日は穴を開けられるように頑張ります。

◆10レース結果

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【11R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)
1/福岡  鷹 0m 3.72
2/小椋 華恋 10m 3.74
3/伊藤 正真 10m 3.71
4/佐々木 啓 10m 3.66
5/上和田拓海 10m 3.64
6/山田 達也 10m 3.69
7/佐藤  励 10m 3.67
8/鈴木圭一郎 10m 3.65

スタートは小椋が福岡を叩いて先頭奪取。2番手に上和田、3番手に鈴木が続く。鈴木は2周回目に上和田、小椋をとらえて先頭に立つも、4コーナーで接触があり、4番手から佐藤が一気に先頭に躍り出る。抜け出した佐藤はリードを広げて連勝を伸ばす1着ゴール。2着は鈴木、3着に上和田が入線した。

1着/佐藤励(川口35期)
競走タイム:3.684
競走車名:シロウWV・S
ランク:S11
今節の成績:1着・1着・1着・1着・1着
SG優勝:0回(初優出)

準決勝戦は道中で前がもつれ、佐藤にとってはビクトリーロードが開けた。今節ここまで初日からただ一人、全勝での勝ち上がり。そして、これが念願のSG初優出となった。初の優勝戦、枠番選択は1番目に1枠をゲット。25歳の新鋭が地元で一気にSG初優勝&完全優勝を決めて、ニュースター誕生となるか。

(※公開インタビューより)
(5連勝は)実感はないですが、こんなこともあるんだなと思っています。試走は緊張してちょっとうまく乗れませんでした。スタートも練習の方が切れていたし、やっぱり緊張していたんだと思います。急に道が開いて、あれって感じでした。エンジンはとてもいい。重みもあって、滑らなければ伸びていく。晴れも今日の朝練習は悪くなかったので、このまま行きたいと思います。タイヤも今節乗った中から、慎重に選びます。初めてでどんな景色が見られるか分からないですが、この流れを生かして、楽しみながら地元のひとりとして全力で頑張ります。

2着/鈴木圭一郎(浜松32期)
競走タイム:3.698
競走車名:カルマS5K
ランク:S2
今節の成績:3着・4着・1着・3着・2着
SG優勝:15回(24年川口:SS王座決定戦)

準決勝戦は審議対象にもなる中、2着で優出を決めた。今回も手を動かし続けてはいるものの、いまだ手応えはつかめず、苦しい戦いが続いている。2年ぶり5回目のオールスター制覇へ、優勝戦までにどこまで納得の仕上がりを施せるか。

(※公開インタビューより)
レースを崩す形になったので、素直には喜べないです。(試走は)非常に悪かったです。スタートの切れ自体はいいですが、持っていく感じが全くない。(エンジンの手応えも)すごく悪かったです。(晴れのエンジンは)全く勝てる気がしない。今節はケース以外は全部換えて、全く反応がない。マフラー換えられないですが、ケースだけ換えてないので、やってみようかなと。タイヤは何を履いても滑ります。手応えが無くて優勝は見えてないですが、できる限りのことをやって10周回頑張ります。

◆11レース結果

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【12R=準決勝戦】
*8周回 4,100m(湿走路)0mオープン
1/小林瑞季 3.71
2/松尾 彩 3.69
3/鈴木宏和 3.72
4/佐藤裕二 3.70
5/松尾啓史 3.66
6/浦田信輔 3.76
7/佐藤貴也 3.70
8/青山周平 3.67

スタートは大外から青山が一気に内枠を飲み込んで、先頭に立つ。2番手に佐藤貴が青山を追い、この両者が序盤から抜け出していく。逃げる青山に、佐藤貴がぴたりと付けるが、徐々に青山は佐藤との差を広げ始める。そのままリードを広げた青山が1着。2着に佐藤貴。佐藤裕二と松尾啓史の3着争いは松尾に軍配。

1着/青山周平(伊勢崎31期)
競走タイム:3.678
競走車名:ハルク・73
ランク:S1
今節の成績:2着・1着・2着・3着・1着
SG優勝:18回(25年浜松:全日本選抜)

8枠から盤石のレース運びで、準決勝戦の最終レースを1着締め。これでSGは11開催連続のファイナル進出となった。優勝戦は2枠から。ナンバーワンの実力を発揮して、オールスター連覇に挑む。

(※公開インタビューより)
インコースの雨は久しぶりでしたが、感触は悪くなかったと思います。いい意味で想定外のスタートだったので良かったです。コースを外すと流れる感じがあったので、少しのミスも許されない感じでした。晴れも安定していいと思いますが、少しでもいい状態を目指して準備したい。いいタイヤがないので、いいものが見つかれば。外からブチかまされないように、スタートを切りたいと思います。

2着/佐藤貴也(浜松29期)
競走タイム:3.700
競走車名:スケートラブ
ランク:S10
今節の成績:2着・3着・3着・3着・2着
SG優勝:1回(18年飯塚:オールスター)

準決勝戦はスタートから好位置につけ、青山にはリードを許したものの、8枚目の優勝戦切符をキープした。今節は1着こそないものの、オール掲示板入りと戦績安定。優勝戦は大外8枠になったが、十八番のスタート攻勢から上位争いへ。優勝ならオールスターは7年ぶり2回目のVとなる。

(※公開インタビューより)
試走はちょっと4コーナー立ち上がりで滑ったので。雨は晴れと比べるとスタートが弱いんですけど、まあまあ切れた方かなと。僕もインコースを走るんですけど、良いところを走られると追っていくのもやっと。もうちょっと良くなりそうな気がします。晴れは昼間の前節を走って良かったので、その状態を夜に持っていけたら。タイヤは昨日まで使ったいたものが無くなったので、今日晴れなら行こうと思っていたタイヤで。今日はスタートやられましたが、明日は僕がスタートをブチかましていきたい。

◆12レース結果

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【最終日・12R=優勝戦】
*10周回 5,100m 0mオープン戦(枠番選択)
1/佐藤励(川口35期)選択1番目
2/青山周平(伊勢崎31期)選択2番目
3/高橋貢(伊勢崎22期)選択4番目
4/黒川京介(川口33期)選択3番目
5/鈴木圭一郎(浜松32期)選択5番目
6/中村雅人(川口28期)選択6番目
7/荒尾聡(飯塚27期)選択7番目
8/佐藤貴也(浜松29期)選択8番目

準決勝戦1着選手のうち、初日から4日目までの競走得点上位選手から枠番を選択。2着選手も同様の順番で指名する。
まず今節全勝の佐藤が1枠を選ぶと、青山が2枠を選択。3番目は黒川だったが、一つあけて4枠を選び、4番目の高橋があいている3枠に入る。5枠の鈴木圭からは順番に内から埋まっていった。

青山、鈴木、黒川の現行ランク1位から3位が優出したものの、3名とも連勝できておらず。一方、佐藤励がただひとり5連勝でSG初優出を決めた。佐藤が1枠になり、まずはスタートに注目が集まるが、3月の開設記念では試走3.20を出すなど、そのスピードは上位陣に匹敵。最内枠でプレッシャーとの戦いもあるが、SG初優出で「どんな景色が見られるのか」。SG初タイトル奪取のチャンスを、完全優勝で決めることができるか注目だ。
もちろん大会連覇のかかる青山や、優勝戦までに立て直したい鈴木、2回目のSG制覇を狙う黒川ら、SGタイトルホルダーがそろった優勝戦メンバーは強力のひとこと。ファンの思いも背負うオールスター。し烈な10周戦を制して、栄冠をつかむのは……!?
なお、準決勝戦は湿走路で争われたが、最終日の天気は晴れ予報。走路も回復して、良走路で決戦を迎える可能性が高い。大注目の優勝戦は、20時45分発走予定。

1枠を選択した5連勝の佐藤励

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【SG・プレミアムカップ優勝戦ポイント状況】
SG優勝:青山周平
金子大輔 13
黒川京介 11
鈴木宏和 11
鈴木圭一郎 8
佐藤摩弥 7
伊藤信夫 6
有吉辰也 4
松尾啓史 4
長田稚也 3
荒尾 聡 3
佐藤 励 2
※太字は今回の優出選手

SG優勝戦は下記のようにスーパースター王座決定戦トライアル戦へのポイントが付与される。
優勝=出場権獲得
2着=10点
3着=8点
4着=7点
5着=6点
6着=5点
7着=4点
8着=3点
責外=4点
責任=0点

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【SGオールスター・オートレース過去レポート】 第43回飯塚(24年4月)青山周平
第42回飯塚(23年4月)鈴木圭一郎
第41回川口(22年5月)鈴木圭一郎
第40回川口(21年4月)鈴木圭一郎
第39回飯塚(20年5月)荒尾聡
第36回川口(17年5月)鈴木圭一郎

(P-Navi編集部)

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