2025/02/23(日) 20:30
豊橋競輪の「第40回読売新聞社杯・全日本選抜競輪(GI)」は24日に最終日を迎える。決勝を前に近畿地区に感じた「熱」をお届けしたい。
近畿勢12人が準決勝に大挙勝ち上がり、そのうち6人が決勝へ。古性優作-南修二の大阪勢に村田雅一の3人に、寺崎浩平、脇本雄太の福井勢に三谷将太の3人で近畿「別線」となった。古性いわく「みんなにチャンスがあるように」とのこと。
準決勝10Rでは中釜章成が逃げて寺崎浩平、三谷将、村田を連れて3人の勝ち上がりに貢献。しかし、中釜は「暴走」による失格と判定された。
次ぐ11Rで窓場千加頼、脇本、三谷竜を引っ張って先行した福永大智は「1つ前のレースのこと(失格)がよぎって。同じような展開になるだろうけど、色々と考えながら走った。こういう雰囲気の中でいい経験ができた。でも、あの走りでも残れるぐらい力を付けたいし、GIに出続けて勝ち上がることが大事だと思った」と、その顔つきは精かんだった。
ここしばらくは南関地区の勢いが圧倒していたが、今大会は近畿地区がイケイケムード。その快進撃を支えたのは、大役を果たしたともいえる中釜と福永だろう。
中釜の失格に関しては、ルールはルールなので仕方がない。が、やるせない気持ちにもなる。古性は後輩たちの頑張りについて、こう話した。
「中釜も福永もすごく緊張感、プレッシャーがある中でよくやったと思う。お客さんに迷惑をかけているので(中釜の)失格は良くないこと。だけど、重圧のかかる場面で力を出し切った2人が、大阪の先輩として僕は誇らしいです」と。
やるからにはガチンコ勝負なのが近畿。「寺崎の強さは知っているけど、負けるつもりはない。ねじ伏せます」と古性が言えば、寺崎は「決勝で別線になるぐらい勝ち上がるのは近畿地区にとっていいこと。でも、古性さんを敵にするのは一番嫌」と頭を抱えた。
眞杉匠-吉田拓矢の関東両者にもストーリーがあるし、ここ豊橋が"ふるさと"である深谷知広も万感の思いを胸に挑む。この決勝、考えるだけでワクワクする。(アオケイ・八角記者)