2023/03/20(月) 23:59
特別G1共同通信社杯プレミアムカップ(4日目)
【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
7・鈴木宏和がトップスタート。1周回4コーナーで2・高橋貢が1・有吉辰也をかわし2番手に上がる。3周回目に高橋は鈴木をとらえて先頭に立つと、そのまま押し切り1着。2番手は鈴木で、有吉が再三の仕掛けを試みるが、鈴木が守り切る。
1着/高橋貢(伊勢崎22期)
競走タイム:3.397
競走車名:Rウルフ
ランク:S3
今節の成績:1着・1着・3着・1着
G1優勝:28回(21年飯塚:開設記念レース)
試走3.30で9Rメンバー中、一番時計をマーク。冷静沈着なレース運びで、早々に抜け出し優出一番乗りを決めた。エンジンは前節から良化で、乗り味も良く、これで今節は3勝目。優勝戦の枠番は1番目の選択権を得て、3枠を選んだ。前人未到の通算29回目(単独)となるG1最多優勝記録更新がかかる。
2着/鈴木宏和(浜松32期)
競走タイム:3.403
競走車名:ナアーモ
ランク:S17
今節の成績:2着・2着・8着・2着
G1優勝:0回
7枠から持ち味のスタート一閃を決め、高橋貢にはかわされたものの、「抜かれないように必死」の走りで、後続を抑えきって2着をキープした。プレミアムカップは初優出で、準決勝戦のような抜群のスタートを切って、悲願のグレードレース初優勝が期待されるが、心配なのは走路状態か。
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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
6・金子大輔が抜群のスタートを決めて、内枠を叩いて先手を奪取。1周回2コーナーで3車が落車のアクシデントが発生。金子が大きくリードを取って1着ゴール。2番手で8・鈴木聡太が続くも、4・松尾啓史が3周回目にさばいて2着。5・中村杏亮が3着に入線した。
1着/金子大輔(浜松29期)
競走タイム:3.384
競走車名:サンクチュアリ
ランク:S9
今節の成績:3着・1着・2着・1着
G1優勝:5回(18年飯塚:開設記念レース)
アクシデントがあったため、1着突破でも笑顔はないが、6枠から目の覚めるスタート攻勢で一気に勝利を引き寄せた。2月のSG全日本選抜でも準優勝、前節の山陽(普通開催)でも準優勝と近況は高位で安定。優勝戦の枠番は2番目の選択権で1枠をゲット。G1は2018年以来、プレミアムカップは2015年以来、約8年ぶりの優勝を最内枠から目指す。
2着/松尾啓史(山陽26期)
競走タイム:3.406
競走車名:ラディカルV
ランク:S14
今節の成績:4着・5着・3着・2着
G1優勝:3回(22年山陽:スピード王決定戦)
審議対象にもなり、「レースで迷惑かけたので反省」と第一声。それでも着実な追い上げで2着に入り、地元・山陽勢からは唯一のファイナル進出を決めた。前節のチャリロト杯G2オーバルチャンピオンカップからグレードレース連続優出で、エンジン自体は安定。昨年末には地元山陽のG1スピード王も制覇。8枠は厳しい位置ではあるが、「どんな天気でも頑張るだけ」。
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【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
4・佐藤摩弥がスタートを決めるも、7・篠原睦が外枠から好発進を決めて2番手につける。1・鈴木圭一郎はスタートで出遅れ、最後方となる。篠崎は1周回4コーナーで佐藤をかわして逃げの態勢に持ち込む。鈴木も猛然と追い上げて、周回ごとにポジションを上げて、3周回に3番手、4周回に佐藤をかわして2番手まで上がる。篠原をアウトコースから攻める鈴木だったが、内に入った若井友和が最終周回で逆転。篠原が1着、若井が2着、鈴木は3着で優出を逃した。
1着/篠原睦(飯塚26期)
競走タイム:3.403
競走車名:チャージ
ランク:S15
今節の成績:6着・6着・1着・1着
G1優勝:0回
スタートから好ポジションにつけて、抜け出してからも巧みなレース運びで後続をシャットアウト。鈴木圭一郎が3着に敗れたこともあるが、3連単は31万円台のビッグ配当を演出した。G1のみに限定すると、一昨年12月の山陽スピード王以来の優出。SGは1回、G2は4回の優勝歴あるが、意外にもG1は無し。5枠から通算40回目の優勝を目指す。
2着/若井友和(川口25期)
競走タイム:3.403
競走車名:モエルトウコン
ランク:S5
今節の成績:5着・1着・3着・2着
G1優勝:6回(19年川口:開設記念グランプリレース)
序盤は後手を踏むもインコースから着実に追い上げると、チャンスを逃さずに、鈴木圭一郎をかわす逆転劇で優出圏内に入った。「(スローペースに)篠原君が抑えてくれたおかげ」と展開の利を振り返るが、鋭く攻め上がれているように「エンジン状態もすごくいい」。優勝戦の雨予報も好材料だ。
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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
黒川京介がフライングで、2回目のスタートは2・荒尾聡が好ダッシュを決めて、逃げ態勢に持ち込んでいく。大外から大カマシを決めた8・青山周平が2番手につけ、3番手で1・佐藤貴也が続く。荒尾の逃げに対して、青山は仕掛け切れず、佐藤も徐々に差を詰めてくる。荒尾は6周回を抑えきって1着ゴール。ゴール前で佐藤も切れ込み逆転を狙うが、2着は青山が入線した。
1着/荒尾聡(飯塚27期)
競走タイム:3.387
競走車名:デフジャムKN
ランク:S4
今節の成績:3着・2着・7着・1着
G1優勝:11回(21年飯塚:ダイヤモンドレース)
2枠からトップスタートを切ると、青山周平とのデッドヒートを制して、今シリーズ初勝利を準決勝戦で決めた。G1通算11回優勝の実力者だが、ここまでプレミアムカップの優勝は無し。枠番は3番目にセンターの4枠を選択。走路も「雨の方がいい」だけに、最終日の湿走路予報も歓迎だろう。21年6月の飯塚G1からグレードレース優勝は遠ざかっているが、通算70回目の優勝を決めて、復活ののろしをあげてくるか。
2着/青山周平(伊勢崎31期)
競走タイム:3.390
競走車名:ハルク・73
ランク:S2
今節の成績:1着・1着・1着・2着
G1優勝:21回(23年伊勢崎:シルクカップ)
準決勝戦は8枠から荒尾聡の前に2着で、初日からの連勝はストップしたものの、ただひとりオール2連対の優出で、さすがの安定感を見せた。過去3度制しているプレミアムカップだが、昨年9月の浜松に次いで、今回は連覇がかかる一戦。枠番は5番目の選択順ながら2枠が残っており、思わぬ笑みも。来季ナンバーワンに返り咲く青山が、好枠を活かしてレースを掌握するか。
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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回4,100m 0mオープン戦
1/金子大輔(浜松29期)
2/青山周平(伊勢崎31期)
3/高橋貢(伊勢崎22期)
4/荒尾聡(飯塚27期)
5/篠原睦(飯塚26期)
6/鈴木宏和(浜松32期)
7/若井友和(川口25期)
8/松尾啓史(山陽26期)
まず準決勝戦1着の4選手のうち、前検日に実施した「5日目の抽選番号」の小さい選手から予備抽選を実施。
1着は金子(2)→篠原(4)→高橋(1)→荒尾(3)、2着も同様に、松尾(8)→鈴木(6)→青山(5)→若井(7)の順に予備抽選を行い( )内の選択順が決定。
まず、選択順1番を引き当てた高橋は、3枠を選択。続いて、金子が最内に入ると、荒尾は4枠、さらに篠原はその外の5枠を選んだ。選択順5番目だった青山は、まさかの表情で空いている2枠を選択。678枠は選択順に内から埋まった。
気になるのは最終日の天気で、朝から雨の予報となっており、湿走路での決戦となりそうだ。
通常は内寄りから埋まる枠番選択だが、湿走路を見越してか、各選手の思惑が交錯する選択となった。
思わぬ好枠に入った青山だが、金子、高橋、荒尾ら湿走路の巧者がそろっているだけに、予断を許さないところ。
準決勝戦で青山を振り切った荒尾は、選んだセンター枠から好スタートを決めれば、プレミアムカップ初制覇のビッグチャンスを手にする可能性も十分か。
なお、プレミアムカップの優勝戦は、年末のスーパースター王座決定戦トライアル戦へのポイント対象レース。
優勝者には10ポイント、2着に5ポイント、3着に3ポイントが付与される。
今回の優出メンバーのポイント状況は、2月のSG全日本選抜オートレースが終了した時点で、金子が15ポイント、荒尾が2ポイント。今後のトライアル戦進出争いを優位に進めるためにも、ポイント争いは重要になってくるだけに要注目だ。
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【過去のプレミアムカップ・プレイバック】
2022年9月浜松オート
優勝:青山周平
2021年7月飯塚オート
優勝:永井大介
2021年3月飯塚オート
優勝:青山周平
2020年9月山陽オート
優勝:早川清太郎
2019年9月山陽オート
優勝:鈴木圭一郎(P-Navi編集部)