2021年12月5日

松山競輪G3（最終日）
開設72周年記念「金亀杯争覇戦」

坊っちゃんスタジアムやテニスコート、武道館などがあり、スポーツの発信地でもある松山中央公園に隣接する松山競輪で行われた開設72周年記念「金亀杯争覇戦」。連日、地元の愛媛勢を中心に四国地区の選手が活躍して場内を沸かせた。最終日の決勝では、松本貴治、橋本強、渡部哲男の地元・愛媛3車が、完全優勝を狙う新田祐大、好調の山田庸平や松谷秀幸、粘り強い競走を見せる稲垣裕之などを迎え撃った。ファンの声援を受けた愛媛ラインは、松本がレースの主導権を握ると、ゴール前で橋本が差し脚を伸ばして、うれしい記念初優勝を地元で達成した。

【最終日・12R＝S級決勝】
1／橋本強（S1・愛媛89期）
2／新田祐大（SS・福島90期）
3／山田庸平（S1・佐賀94期）
4／渡部哲男（S1・愛媛84期）
5／松谷秀幸（S1・神奈川96期）
6／大森慶一（S1・北海道88期）
7／香川雄介（S1・香川76期）
8／松本貴治（S1・愛媛111期）
9／稲垣裕之（S1・京都86期）

【レース展開】

誘導以下、2新田－6大森、5松谷、8松本－1橋本－4渡部、3山田－7香川、9稲垣で周回を重ねる。赤板手前から、山田が上昇を開始すると、それに単騎の稲垣、松本が率いる愛媛ラインが続いていく。赤板1コーナーで山田が先頭に立つと、松本は新田の外で出方をうかがうように、並走しながら打鐘を迎える。打鐘過ぎ、山田の横まで進んだ松本が一気にペースを上げて先頭をうかがうと、山田ラインの後ろにいた松谷は内をすくって愛媛ラインの後位に入る。最終HSでさらにペースを上げた松本に対して、1コーナー過ぎに新田が捲り発進。最終2コーナーで山田の牽制ににあうが、それを凌いでさらにスピードを加速させる。最終3コーナーで、愛媛ラインに襲いかかる新田を番手の橋本が巧みに牽制。新田も直線で再度迫るが、橋本が鋭い差し脚でゴール前勝負を制して優勝。2着は新田、3着に逃げた松本が入線した。

【松山競輪G3・S級決勝結果】
2車単1-2　3,610円（11番人気）
3連単1-2-8　17,570円（57番人気）
決まり手：差し－捲り

優勝／橋本強（S1・89期）
今回成績／一2着・二3着・準2着・決1着
次走出場予定／豊橋F1（12月12日～14日）

やっと獲れました。新田君が迫ってきていたので、これ以上無理というくらい気持ちを込めてハンドルを投げました。（優勝した）確信はなかったですが、3コーナのビジョンを見て、「あっ、勝っている」と。ここ最近では、（渡部）哲男さん、（松本）貴治と地元記念を優勝していたので、優勝したい気持ちを強く持っていました。初日、2日目と気持ちが空回りして、お客さんに迷惑をかけてしまいましたが、準決勝から吹っ切れて手応えもあり、今日もその通りに（自転車が）進んでくれました。貴治の仕掛けがドンピシャでかかりも良かったです。こんなに嬉しいのは初めて。今年前半、頚椎骨折のケガをして家族に心配をかけていたので、最高の形で恩返しができました。これで来年も頑張れます」

(P-Navi編集部)