2020/05/01(金) 10:22
植原琢也(埼玉113期)選手が2020年5月1日より新たにスポンサード選手に加わりました!
新進気鋭のスピードレースだけでなく、知的なキャラクターやSNSでの唯一無二の世界観でも注目を集めています。
ご声援の程、どうか宜しくお願い致します!
(*3月にインタビュー)
―2018年7月にデビューして、昨年6月にS級へ特進。今年はビッグレース初出場も果たしていますが、ここまでの自己評価は?
「デビューしてから良くも悪くも、色々なことが少しずつ分かってきたのかなという感じですね。昨年末のグランプリシリーズ開催までは何も分かっていなかったし、できていませんでした。競走点数もソコソコあって、勝手に事が進んでいたという感じでしたね。あの開催は3日間の密度が高くて、自分の中のキャパシティーが上がりました。でも、器が大きくなった分、決勝は車体故障で走り切れなかったので、見たもの、感じたものが経験として終えられず、落としどころがなくなってしまって……。それを年明けからも引きずっていて、最近は内容がないレースが多いなという感じです」
―成績だけ見ると順調にも思えますが。
「若手や新人は(上のクラスに)ポンと、上がりやすいと思いますが、他の人を見ていて感じることはポンと、上がりやすい分、落ちやすい。競輪界は選手寿命が長くて、経験や知識といった培ってきたものが武器になる世界だと思います。そこに能力も当てはめていけるのが一流選手であって、長い間、選手をやっていける選手だとも思っています。自分の場合は巧くいっているようにも見えるし、巧くいってないようにも見えるんですけど、実力相応のところで今は止まっているのかなというのはありますね」
―少し時間軸を戻しますが、中学まで陸上競技をしていて、高校から自転車競技を始められています。そもそも自転車を始めた契機は何だったのですか?
「中学校の時は跳躍とハードルをやっていたんですけど、自転車競技は……なぜでしょうね(笑)?中学から高校へいく時は陸上の成績があったので、それで受験して、いきたい学校の陸上部に入ろうと思っていたのですが、気付いたら別の学校のチャリ部に入っていました。自転車は大学でも続けて、そこでも1回、競技を辞めているのですが、なぜですかね(笑)? 自転車に凄い興味があったとか、知り合いが競輪選手だったとか、そういうのでもないですし……なぜ始めたのか?未だに覚えていなくて、うん、理由は特になかったんじゃないですかね(笑)」
―でも、その時の決断が今に繋がっている訳ですよね。競輪学校(現・日本競輪選手養成所)に入ってからは『理想の選手像』や『目標』はどのように設定していましたか?
「学校に入った時、そういうことを書かなくてはいけなかったのですが、まだ競輪選手を知らなかったんですよ。名前は分かりますが、顔やレースを見たことがなくて。競輪をスタートからゴールまで、一本のレースとして見たのも競輪学校に入ってからが初めて。その時はただ、自転車を漕いでいる賭け事というイメージしかありませんでした。でも、競技をやっていたので、それの延長線上ではないにしても自転車という共通項で結びつけることができたので、そこまでの違和感はなかったですね。それと自分は競輪学校も勝手に受けたタイプなんです。みんなは選手会にいって、弟子入りしてから受ける感じなんですけど。自分は本部にいって、願書を貰って、師匠もつけずに受けました。でも、何かが違かったみたいで、合格発表は北日本から順番に出されるんですけど、埼玉は東京の前に出るはずなのに自分の名前がなくて……『落ちたっ!』と、思っていたら、自分だけ東京の下に名前があったんですよね(笑)。『いたわーっ!』って(笑)」
―ここからはレースのお話しを聞かせて下さい。植原選手は事前にレースの作戦をかなり立てているとのことですが。
「言ったら、レースが下手なんです(笑)。どんな展開になっても同じ位置を取っているようなレースが巧い選手って、いますよね。平原さん(康多・埼玉87期)なんてまさにそう。ヨコの動きができる、できないという問題はあっても、前を切りにいくタイミングや速度、目線の位置も含めて、自分は下手なんです。単純にレースが下手だから、その分、レースの作戦を立てていこうと、思っています。例えば、3分戦だったら、どの位置になっても良いように考えておかないといけないので、8から9通りを考えています。でも、昨年まではどこでいけば良いか自分で判断したり、自分がいく番がきたら仕掛けていったり、というのができていたし、そこに対する怖さもなかったんです。だけど、今年に入ってからは調子が悪くて、脚や身体はいけるのに、気持ちでいけなくなってしまっていますね。ですから、今後の目標としては次のレースに向けて、シッカリ基礎を作り直して、今年に入ってからの不振を払拭できるようなレースをしたいです」
―現時点での課題を挙げるとすると?
「長い距離を踏むことが課題ですが、練習では出力そのものを上げる練習をしています。練習をして、長い距離をいけるようになっても持続するスピードがついていなければいけないですから。自分は長い距離をいくために1kmの練習や対乳酸の練習をするよりは速度そのものを上げて、得意な面で戦えないことには勝てないと、そう思っています。黒沢(征治・埼玉113期)さん、森田(優弥・埼玉113期)、あの2人は先行が好きじゃないですか(笑)。でも、自分は勝ち方、決まり手にこだわりがありません。100%を出して、その出した順に強さが決まるのが自転車競技で、競輪は相手に100%を出させないように走っている選手がいる中で、自分が100%出さないといけない。それを考え出してから、まだ巧くは言えないですけど、競輪は本当に難しいなって」
―そこまで考えている若手選手は少ないと思います。
「自分は考えるのが得意分野なんですよ(笑)。黒沢さん、森田、自分がいて、みんな自力選手。でも、黒沢さんはある程度、どんな練習をやってもそれを自分に落とし込める人。森田は練習の質と量のバランスの中で、やった量がそのまま自信になる人。自分は何のために、この練習をやっているのかを明確にさせてからじゃないとダメな人。だから、同じ練習をしても、感じ方や考え方が違うので、2人は強くなれても、自分の場合は何のためかが分かっていないと、そこに対してのアプローチができない。面倒臭い、理屈っぽいんです(笑)。でも、そこさえ分かれば2人よりも効率良く、練習ができます。考えるのが得意な分、考え過ぎてしまう時もあるので、適度にできれば良いですけどね(笑)」
―既に名前が挙がっていますが、黒沢選手、森田選手に植原選手が加わって、埼玉113期から3名がスポンサード選手となります!
「良いですよね!ブランド化もしやすいと思いますよ(笑)。みんなタイプが違うのも良いですし、タイプは違うけど、評価される点は似通っています。自分と黒沢さんが2つ、自分と森田とは4つ、年齢が離れているのも良いですね。同じ年代で3人集まるとライバル意識よりも比べられたくないという嫉妬に近い感情が出てきます。自分たちは年齢は離れているけど、関係はフラット。みんな良い意味で、先輩感や後輩感がありません。ちょっと価値観や考え方が違うのも良い感じに噛み合っています」
―最後に、チャリ・ロトのユーザーにメッセージをお願いします。
「今まで長い期間、競輪を追っかけてきているファンが見てきた競輪。今、見ているファンの競輪とでは何が違うかまでは言及できないのですが、やっぱり、ちょっと違うのかなって、思っています。自分は今の競輪を買っている人と考え方など、近い目線でいられる面があると思うので、応援していただければ嬉しいですね。TwitterなどのSNSでも競輪に限らず、自分も教えて欲しいことがありますし、選手という括りだけで見るよりはお互いが畏まらずに良い関係が築けるかなと。そういう応援をしてくれるファンがいても面白いなと、自分は思っています」
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[プレゼント]
☆直筆サイン入り色紙=3名様
☆音声付きチェキ=5名様
(必要アプリをインストール、QRコードで写真と音声をスマホでも閲覧可)
応募フォームはこちらになります。
締切は2020年5月14日(木)23:59です。
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植原琢也(埼玉113期)S級2班
1994年6月3日生
小松原高ー法政大学(中退)
高校〜大学と、自転車競技を続けたが、一旦は辞めて、クロアチアに留学(1年半)
帰国後に再び自転車を始め、競輪選手を目指すと、僅か3ヶ月の練習期間で見事に113回生に合格した
在校成績は25勝で8位
2018年7月に小田原競輪場でデビュー(5着・1着・1着)すると、翌年6月にはS級に特別昇級
同8月に和歌山競輪場でS級初優勝を果たしている
今年2月にG1全日本選抜競輪でG1初出場、3日目には初勝利も挙げた
同県同期の黒沢征治、森田優弥らと共に、埼玉期待の新鋭レーサーとして活躍中。
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https://twitter.com/__im_takuya__(P-Navi編集部)