2025年6月、ガールズケイリン創設期から走り続けてきた奈良岡彩子(35歳・神奈川=104期)が代謝となり、現役生活に幕を下ろした。ソフトボールから転身し、堅実なマーク戦術で数々の名勝負を演出。豪快な自力型の背後に構え、ファンから「車券に組み込みたい存在」と信頼を集めた12年間の歩みを細部まで追った。ソフトボールに熱中 高校時代の夢と現実 奈良岡彩子は青森県藤崎町(旧常盤村)の出身。兄と二人きょうだいで育ち、幼い頃から体を動かすことが大好きだった。村ではバドミントンが盛んで、小学高学年から競技を始めた。活発な少女時代(本人提供)「兄が野球をしていたので自分も野球をやりたかった。でも女子はソフ…