『第9回ウィナーズカップ(G2)』ですが、前年S班だった選手の出場が難しい大会で、今回は佐藤慎太郎選手、山口拳矢選手が出場できなくなってしまいました。ただそれでも「1着回数の多い選手」が選抜されるだけあって、タテ脚のある魅力的な選手が多く選出されましたので、非常に楽しみな大会になりそうです。

今回開催される伊東温泉競輪場は"33バンク"という短走路です。タテ脚のある仕掛けられる選手が多く出場しますので、めまぐるしく展開が変わるような、動きの多い、激しくて面白いレースになるのではないでしょうか。最後の残り1周で先頭にいるのがどのラインなのか、あらゆる展開をまるでパズルのように入れ替えて推理していくことが『ウィナーズカップ』を予想する醍醐味で、今からとても楽しみにしています。

"33バンク"の展開を読みながら予想することが見どころですね。先行選手は行ききれなければ外を浮いてしまいますし、逆に仕掛けるタイミングが遅くなると捲りきれません。意外と前で突っ張った選手が残ったりすることもありますが、短走路でカントがきついこともあり、横の動きで外に散ってしまったりすると致命的になりかねません。なので、タテ脚だけでなく、しっかりとした位置を取れる選手に注目すると、車券的中の近道になると私は考えました。

そこで、伊藤旭(24歳・熊本=117期)選手、伊藤颯馬(25歳・沖縄=115期)の二人に期待しました。二人とも鋭いタテ脚を持ちながらも、巧妙な動きもできますし、今回のバンクの傾向にピッタリマッチする選手だと思います。あとは佐々木眞也(30歳・神奈川=117期)選手ですね。今年の大宮競輪場で行われた『東日本発祥倉茂記念杯(G3)』で決勝に乗って3着。位置取りの巧さはもちろんですが、やっぱりタテ脚がありますから、今回の舞台は魅力的と思っています。この3名は良い意味で、レースを面白く、かき乱してくれるのではないかということで大いに期待をしています。

もちろん地元地区の深谷知広選手にも注目です。昨年惜しくもグランプリに乗れなかったわけですけど、ただでさえ強い深谷選手が悔しさをバネにしてさらにもう一段強くなって帰ってくるのではないか、淡い期待を抱きながら『ウィナーズカップ』を思い切り楽しみたいと思います。