32

【松浦悠士の優勝報告】2026年初戦で完全優勝!流れは悪くないが自力戦は未だ物足りない

2026/01/31 (土) 18:00

松浦悠士の2026年がスタートした(撮影:北山宏一)

 netkeirinをご覧のみなさん、松浦悠士です。新年あけましておめでとうございます。2026年もどうぞよろしくお願いします。新年最初のレースは年明け3日〜5日で行われた小松島FIで、結果は完全優勝することができました。今回のコラムはその小松島FIと大宮記念を振り返りたいと思います。

初陣で完全優勝、最終日はイメージ通りの感触

 正月はゆっくりし過ぎることもなく、普通に練習していたので、初戦の小松島FIにはいい状態で入ることができたと思います。シリーズは「7車ならではのレース」という感じでしたね。バンクに吹く風も強かったのが印象的です。

 初日特選は河端さんの強さが際立ちました。特に言うことが何もないレースをしてくれましたし、後ろを走っていてめちゃくちゃ安心感がありました。僕個人としては、もう少しうまく対応できることもあったような気がしています。

 準決勝も渡口勝成君が前でしっかり頑張ってくれました。最終バックから3コーナー付近で岡崎智哉さんが黒田淳さんをキメに来た時、稲川翔さんのコースができてしまいました。

 翔さんが来た時は横なり縦なり対応する必要がありましたが、そのあたりの対応や判断はうまくできていたのかなと振り返っています。踏んだ感触はそこまで良くなかったですが、スピードが落ちたところから踏み込むことになった影響もあったように思います。

小松島のファンから声援を受け、連勝で決勝進出を果たした

 決勝はメンバー的に河端さんのダッシュやスピードが上位だと思いましたし、不発になったのはかなり想定外でした。正直びっくりしましたね。実際、河端さんのスピードは悪くなかったと思いますし、僕が思う以上に室井蓮太朗君が強かったということですね。河端さんが不発になってからは外を行こうともしましたが、小倉さんの動きを見ながら切り替えていきました。

 準決勝は踏み込んだ感じが良くなかったと書きましたが、この決勝は直線でイメージ通りの感触で踏むことができました。「感触がいい」というのとは別ですが、自分の感覚とギャップはなかったですね。2026年初戦を完全優勝で締めることができて、良かったです。

決勝進出するも悔いが残るレースに

今年初のグレードレースは大宮記念(撮影:北山宏一)

 続いて大宮記念を振り返りたいと思います。初日特選は、眞杉君の仕掛けに慌てて反応してしまった感じが良くなかったです。もう少し落ち着いて走らなくては…、振り返ってみて反省はそのひとことですね…。

 二次予選は小松島でもお世話になった河端さんとの連係。スタートの並びがプランと変わってしまったので、河端さんに全てお任せする流れになりました。本来なら関東勢の後ろから進めたかったけど、1個ズレてしまう形に…。そうなるとレースの流れも変わってしまうんですよね。

 河端さんは果敢に攻めてくれて先行もすごくカカっていました。「これなら誰も来ることはできないだろうな」と感じていました。仕掛けてきた渡邉雅也君を止めて、「よし、ラインで決まったな」と思ったんですが…。木村隆弘さんに先に踏まれた分だけ行かれてしまったし、河端さんも残せませんでした。このレースに関しては僕がもうちょっと車間を切って対応すべきだったと振り返っています。

準決勝は木村隆弘と連係、自力戦となった

 自分で動いた準決勝はプランにはありませんでしたが、打鐘で内を突きました。何もせずに捲り追い込みになるよりも、少しでも前にいて仕掛けた方が、ラインとしての可能性があると思っての判断です。結果的には木村さんが付いて来られず“自分だけ”になっちゃいましたが…。好位置を取り、本当は2コーナーから捲っていきたかったんですが、前のカカリもすごかったので、行けなかったですね。

プランよりも感性で組み立てた準決勝、1着で決勝へ乗り込んだ(写真提供:チャリロト)

 決勝はあそこまでゴチャつくとは思っていなかったです。僕は単騎だったので、ある程度は人の動きをアテにして組み立てる必要がありましたが、各ラインの先頭選手があそこまでゴチャつく展開にするとは思っていなかった部分に誤算がありました。

 レースの流れが想定外だったので、残り1周手前くらいの時点で「やばいな…」とは感じていました。単騎でも最善を尽くそうと考えていましたが、決勝は悔しいレースになってしまいました…。

大宮記念は決勝6着でシリーズを終えた(撮影:北山宏一)

 年明けの完全優勝含め、年末から流れ自体は悪くないと思います。ただ、「脚力不足」は否めないですね。動きにキレは感じるようになってきていますが、伸びに関しては自力でやった時に物足りない感覚が強いです。

 広島記念を獲った時から、それほど上積みも感じられていないので、これから徐々に状態を上げて行きたいと考えています。来月からGIも始まるので、ここから精一杯できることに取り組んでいきます。

 レース以外では2025年末に加藤慎平さんの「ぺーちゃんねる」に出演させていただきました。配信番組なのでお客さんの顔は見えないですけど、“あっちサイド”からの景色は新鮮に感じました。また、年が明けてJRAの栗東トレセンに行きました。矢作先生の厩舎にお邪魔し、年度代表馬に選出されたフォーエバーヤングに会い、力をもらってきました!

フォーエバーヤングのジャージを着用、同期・武藤龍生と対戦前の一枚

読者の方から寄せられた質問に答えます

 それでは今月も質問に答えていきたいと思います!

ーーよく「乗り方を変えてみた」という選手コメントを見かけます。松浦選手の場合、「乗り方を変える」とは、主にどんなところを変えるのでしょうか?素人にはわからない話かもしれませんが、何か特徴的なことがあれば教えてください。

 特徴的なところは思い浮かばないんですが、体の使い方を変えるイメージですね。僕の場合はどういう踏み方を意識するか、みたいな感じです。一般の人で言えば「走り方を変える」といった感覚でしょうか。『前傾姿勢で走るのか』、『ちょっと後ろに体重を残しながら走るのか』みたいな違いだと思います。

ーー初心者です。松浦選手が番手で走っているとき、よく後ろを振り返って確認しています。あのように後ろを向くとき、頭に風が当たってキツイということはないのでしょうか。また後ろを見るときというのは、後ろの選手と目が合ったりしますか?

 頭を上げている時点で風を受けますから、先頭で下を向いている方が風の抵抗は少ないです。ただ、番手なので多少なら頭が上がっていても空気抵抗は抑えられています。後ろから来る選手と目が合うかですが、合うことも合わないこともあります。

 でも僕の見方だと結構合っている方じゃないかと思います。僕が完全に視界に捉える感じで見ていくので、自然に目が合う確率も高くなる感じですね。これは意識しています。僕が捲る側のとき、目が合って「見られている」と感じるとすごく嫌なんですよ。

自力戦と番手戦の経験から“相手が嫌がる”を模索(撮影:北山宏一)

ーー松浦選手のコメントで「組み立てでカバーしたい」というのがありました。組み立てでカバーというのは、自分のそのときの脚力を100%とすると、どの程度の結果をもたらすのでしょうか?(松浦選手なら200%ぐらい行けそうな気がしています)

「組み立てでカバーしたい」のコメントを出しているときは自分の脚力が明らかに劣っていると感じている時ですし、自分よりも強い選手がいる時に言います。強い選手のペースを乱して駆けさせるとか、駆けられた時は番手を狙うとか、できるだけ後方に置こう、っていう走りを選択します。

 相手の嫌がることをやるのが競輪の基本なので、「組み立てでカバーしたい」というときは、自分のパーセントを上げにいっているのではなく、対戦相手のパーセントを落としていくイメージの言葉ですね。

【SNSはこちら】
松浦悠士X

松浦悠士の“真っ向勝負!”

松浦悠士

Matuura Yuji

広島県広島市出身。日本競輪学校第98期卒。2010年7月熊本競輪場でレースデビュー。2019年の競輪祭でGI初優勝を飾り、翌2020年のオールスター競輪では脇本雄太との死闘を制し優勝、自身2つ目のGIタイトルを獲得した。その翌年2021年には日本選手権競輪を“有言実行”で優勝。3つ目のGIタイトルを獲得し、グランドスラムへの意識を高めた。2023年はGI優勝こそなかったが、賞金順位でKEIRINグランプリの出場権利を獲得。広島カラーを象徴する3番車で挑んだ大一番は最終直線で渾身の差し切り勝ちを決め、見事グランプリ王者となった。チャンピオンとして臨んだ2024年は度重なる怪我に苛まれてS班の座を明け渡すことになったが、グランドスラムを目指す気持ちには一点の曇りなし。中国地区の大エースとしてさらなる飛躍を目論む。

閉じる

松浦悠士コラム一覧

新着コラム一覧