レースは川越勇星が上遠野拓馬を突っ張り、主導権を譲らず。番手の海老根恵太、3番手の成清貴之が直線で抜け出し、川越も粘り込んでライン独占を決めた。

　海老根は「勇星の頑張りのおかげ。上遠野(拓馬)を絶対に出させない、その気持ちが本当に嬉しかったです」と風を切った川越へ感謝を口にした。

　そして、この勝利で節目となる通算500勝を達成。

「これまで前で頑張ってくれた選手、自力の時代に後ろを固めてくれた選手、みんなのおかげです。思い出の1勝？ 初タイトルの親王牌(09年・青森)はやっぱり嬉しかったですね。グランプリの優勝はおまけ。狙って獲れるものじゃないですから」とこれまでの道のりを振り返った。

　海老根は次なる目標を見据える。

「前回の競輪祭で久しぶりにGIを走って、やっぱりいいなって思いました。またGIの舞台で戦いたい。来年のダービー出場をかけて(賞金の)ボーダー上にいるので、頑張りたい。一歩ずつ積み上げて、次は600勝を目指したいですね」

　500勝はあくまで通過点。再びGI戦線へ。ベテランの挑戦は、ここからさらに加速する。(アオケイ・八角記者)