9日に最終日を迎える広島競輪「サテライト山陽カップ/CTC杯(FI)」。12RではS級決勝が行われる。

　リニューアル後初のFI戦を迎えた広島競輪だが、S級戦では2日間で万車券ゼロと穏やかな決着が多い。実際に決勝メンバーを見ても、7人中5人が初日特選組、予選組から上がってきたのも2班ながら競走得点は参加選手中2番目の阿部力也、地元・中国勢の渡口勝成と順当と呼んでも差し支えないような面子が揃った。

　その中でも間違いなく大本命を背負うのは、今開催のシーズンリーダー菊池岳仁だろう。初日特選では先行する菊池の番手で恩田淳平と竹内智彦が競り合う難しい展開となるが、打鐘で松岡貴久が前で流す菊池を完全に叩き切る勢いでスパートをかけてくる。しかしこの仕掛けを完全に合わせ切り、さらに菊池の3番手から切り替えて踏み込む伏見俊昭の自力捲りも封じて1着をゲット。

　さらに準決勝でも125期の新星・栗山和樹を打鐘からのカマシ先行で封じてライン上位独占を決めるなど、手が付けられない無双状態だ。決勝戦は阿部力也ー竹内智彦ー伏見俊昭が付いて4車ライン結成となり、盤石の体制と言えるだろう。意外なことに今年はまだ優勝が無い菊池だが、この絶好のチャンスをモノにできるかどうか。

　その強力4車に対抗するのが地元・中国勢の渡口勝成、桑原大志だ。7月の防府競輪以来の優出を果たした渡口だが、今年の玉野記念でも準決勝へとコマを進めているように地元地区で発揮する力は点数以上。今開催の準決勝でも恩田淳平が牽制すらできない快速捲りで小畑勝広を仕留めたように、抜群の破壊力を見せつけている。決勝戦も同県の桑原大志とのコンビで菊池と死闘を演じるか。

　リニューアル後初となるS級優勝を飾るのはいったい誰になるのか、ぜひ注目してほしい一戦だ。

★広島競輪12R・S級決勝は16:21発走！
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