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【KEIRINグランプリ2025】苦節22年、近畿最強の仕事人・南修二が辿り着いた初の夢舞台/出場選手紹介

2025/11/29(土) 18:00 0 7

今年の顔であり、2026年S級S班所属となる9名の選手たちによる一発勝負。競輪界の一大決戦「KEIRINグランプリ2025」が30日、平塚競輪で開催される。netkeirinでは9日間にわたり、出場選手たちの特徴やグランプリまでの道のりを日替わりでお届けしていく。今回は「共同通信社杯競輪(GII)」を制するなどの活躍で初のグランプリ出場を決めた南修二を紹介する。(構成:netkeirin編集部)

南修二(撮影:北山宏一)

黄金世代の88期

 遡ること20年以上前、88期としてデビューした南修二。同期には武田豊樹山崎芳仁永井清史成田和也佐藤友和渡邉一成など、名だたる選手たちが集う中、南は在校順位36位と中位で目立たず、デビュー後もすぐに大活躍というわけでもなかった。

 だが、07年の「全日本選抜競輪」でのGI初出場をキッカケに、そこからはビッグレースの常連になるまで成長。しかし、脚質的にも落車に苦しむことも多く、グランプリまでは届かない強豪止まりの選手だった。

(撮影:北山宏一)

40代から急上昇

 なかなかグランプリ争いに加わるまでのレベルではなかった南だが、23年から成績が急上昇。23年、24年共にビッグレースで年間3度優出を果たすなどの成果を残し、グランプリ争いの候補としてファンからも名前が挙がるようになった。

 期待も高まる中迎えた25年。年始一発目のGI「全日本選抜競輪」で優出を果たすと、6月の久留米記念では太田海也を破って約10年ぶりとなるGIII優勝を果たした。

 その後もコツコツと賞金を積み増して8位の順位で迎えた「共同通信社杯競輪(GII)」。自動番組のアヤで予選で犬伏湧也、二次予選で太田海也嘉永泰斗と強敵と激突する番組になるも、ここを①②着で切り抜ける。

(撮影:北山宏一)

 地元・寺崎浩平とのコンビで臨んだ準決勝。寺崎が2車ラインながら果敢に打鐘から先行勝負に打って出ると、最終バックで清水裕友嘉永泰斗が迫ってくる。それでも冷静に3コーナーで嘉永をブロックすると、直線でもインコースに切り替えて突っ込んでくる山田英明のコースを締めて寺崎を2着に残し切りながら、しっかりとチョイ差しを決める芸術的な技を見せて優出を果たした。

 決勝戦、近畿5車はどう並ぶのかにファンから大注目が集まっていたが、ここは5人が結束して南は3番手を回ることに。古性が「100%近く、別と決めていた」というコメントを残したように、おそらく5人の中でも意見が割れていたのだろう。しかし、古性が続けて話す。「南さんも、三谷(将太)さんも、これまで我慢してきたこともある」と、南、三谷の実績を考慮してこの並びに収まったようだ。

 そしてレースでは1番車の古性が好枠を活かして前を取る。そのまま5車ラインの先頭を担う寺崎が突っ張り先行を敢行するが、最終1コーナーから超新星・太田海也が進撃開始。これを古性が厳しく牽制するが、最終バック過ぎで太田に入れた2発目の牽制で太田海也が落車(のちに失格と判定)。この瞬間に内が大きく空いたところを強襲し、最後の直線で先頭を走る寺崎を捉えて見事初のビッグレース制覇を成し遂げた。

共同通信社杯競輪・決勝戦(撮影:北山宏一)

 レース後南は「ほとんど古性(優作)君に任せる形になってしまった」と古性の失格があっただけに喜び切れない様子だったが、アクシデントがあったとてこのタイトルの価値が下がることはない。紛れもなく南の実力で勝ち取ったタイトルだと言える。

 もともと実力には定評があったが、この優勝でさらに箔が付いた南。今年のグランプリはもちろん、来年以降もできるだけ長く生けるマーク屋の教科書としてトップ戦線の最前線で戦い続けてほしい。

(撮影:北山宏一)

タテ脚快調!

 南修二の魅力と言えばやはり番手の大仕事、ヨコの強さという部分になってくるが、近年はそれのみならずタテの鋭さも光っている。

 その強みが存分に表れたのが「高松宮記念杯競輪(GI)」の最終日だ。負け戦とはいえ岩本俊介吉田拓矢取鳥雄吾という強力メンバーが揃う中、南は目標不在の単騎戦。ファンもここはさすがに厳しいだろうと考えたのか、南が1着の3連単は1番安くても200倍という大穴になっていた。

 しかしレースでは打鐘からカマす和田真久留岩本俊介の南関2車の後ろ3番手を追走し好位置を確保すると最終バック手前から単騎捲りを仕掛ける。それを合わせようと番手から踏み込む岩本、そして後方から猛追する取鳥の両者が抜け出す南を追いかけるが誰も迫ることが出来ずにそのまま先頭で駆け抜け、地元GIを白星で締めくくった。

 40代のマーク屋がGI級の自力選手を相手に、バックを取るロング捲りで押し切ってしまうというのはなかなか考えられない衝撃のシーンであるが、南のタテ脚はそれをも可能にしてしまうほどの鋭さ。さらに展開不問で突っ込めるコース取りの巧さも備えているため、本当に隙がない。

 グランプリは近畿4車が結束するにせよ、別線になるにせよ、南の強みをフルに発揮できれば初出場初優勝も夢じゃない。19年の佐藤慎太郎、20年の和田健太郎のようにベテラン選手がフレッシュな選手たちを押しのけて栄冠をつかみ取るシーンに期待したい。

村上義弘氏(左)と南修二(撮影:北山宏一)

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