6Rに一発勝負の企画レース「競輪ルーキーシリーズ2021プラス(FII)」が行われる。犬伏湧也は9連勝でのS級特昇を目指しているが、1・2班初戦の8月松山で決勝2着。9月の防府で完全Vを挙げて立て直したかに見えたが、前回の別府で1・1・2着。またもや完全Vを逃し足踏み状態が続く。

「決勝ともなると相手も強くなるし違いますね。出し切るレースはしているのですけど、後ろに置かれる展開が多くて…」と歯がゆいレースが続く。

　在所1位としてデビューし、すぐにS級に上がるのではと期待されたが上野雅彦、吉田有希に先を越されてしまった。だが、本人は「期待とは裏腹に(笑)。自分はあまり目立たずにコッソリと上にあがりたいですね。周りの人が『ああ、S級上がっていたんだ』って言うぐらいの感じで」と、まったく動じていない。

　ただ、犬伏はひとつだけ間違っている。

　在所1位で注目を集め、スーパーダッシュで上がり10秒台のまくりをポンポンと打ち込むような選手が目立たないわけがないではないか。こっそりしていても、鮮やかなプレーはどうしても目立つ。堂々と9連勝を達成して、早くS級で戦う姿が見たい。(netkeirin特派員)