日刊スポーツ・松井律記者による競輪コラム『競輪・耳をすませば』。10代の頃から競輪の魅力に惹かれ、今も現場の最前線で活躍中のベテラン記者が、"競輪"について考えていることーー。さまざまな角度から競輪を読み解き、自由気ままに綴る連載コラムが今回よりスタートです。 私の33年の記者生活の間に7つの競輪場が廃止になった。しかし、ここ10年で畳んだ場はない。ここ数年の競輪界は売り上げが回復し、廃止になると囁かれていた競輪場が、今では次々に施設やバンクを改修している。「競輪はあと10年と持たないよ」。こんな風に皮肉を残して去っていった先輩たちは、今ごろどんな思いでいるのだろう。 この業界が元気を取り戻し…