アプリ限定 2026/07/07 (火) 12:00 38
小松島競輪場で「開設76周年記念 阿波おどり杯争覇戦(G3)」が7月2〜5日に開催された。決勝は早い段階での落車があり、つらい形となったが、きっちり対応した古性優作(35歳・大阪=100期)が勝ち切った。
その古性の準決の番組は、最終レース(12R)で小倉竜二(50歳・徳島=77期)と山形一気(37歳・徳島=96期)、そして原誠宏(40歳・香川=91期)に任されるというものだった。
地元徳島勢は準決に7人進出。小倉、山形と室井蓮太朗(25歳・徳島=121期)、川口雄太(29歳・徳島=111期)、太田竜馬(30歳・徳島=109期)、久米康平(34歳・徳島=100期)、そして犬伏湧也(30歳・徳島=119期)。まず、準決の番組がどうなるのか…に注目が集まっていた。
昨年大会でも準決は古性に小倉というもので、今年はどうする…。シリーズの目玉である小倉は今年の二次予選では嘉永泰斗(28歳・熊本=113期)の番手だった。むむむっ…。こうきたか、と。
準決の古性は残り1周手前から仕掛け「ラインで決まるように、スピードをしっかり上げて」と期待に応える走りを見せた。だが「地元の若手がいる中で、彼らがこうした緊張感やプレッシャーの中で走ることが、彼らの成長に」という思いを持ち、その意味で徳島の若手がその機会を得られなかったことを指摘していた。
いろんな経験を経てきた古性だからこその言葉で、大きな正解の一つだと思う。競輪がどのように育まれ、紡がれてきたか、を大事にする古性ならではの言葉だった。その上で、古性に地元勢というワクワクする番組もまた、正解だったと思う。
もちろん古性はその意味も噛みしめているので、どんな仕掛けをしたかにそれが表れていた。一気に仕掛けきった時に、明らかにその思いが見えていた。
室井は石原颯(26歳・香川=117期)の番手で悔しい思いをし、太田は犬伏の後ろで苦しみに沈んだ。他の若手選手にしてもそうだろう。S級に多くの選手を輩出し、充実する徳島のこれから。大いに注目で、この開催でよく聞いた「地元記念を走れない選手がいる中で」の戦いが、ある。
決勝は赤板過ぎに犬伏と小倉が落車してしまい、つらいものとなった。先頭誘導員早期追い抜きのルールが厳しくなってから、突っ張られた後の動きでアクシデントが起きるケースはままあった。際どいスレスレの勝負が必要なので、やむを得ないところもある。
今回の決勝のように巨大な中四国ラインに対し、前受けした郡司浩平(35歳・神奈川=99期)は脚を使ってでも、アクションを起こして対抗して、がある。はっきりと対応できる準備が改めて求められる。
対応といえば、6月防府から始まった「競輪ワールドシリーズ2026」の戦いが面白い。マシュー・リチャードソン(英国)は苦しんでいる中で、青森ではヨコの動きもまじえて戦っていた。ジョセフ・トゥルーマン(英国)も以前を思い出すかのように、“競輪”を戦っている。
ワールドシリーズの開催は売り上げも防府が火をつけた形で、小倉、青森と伸びている。小松島記念の売り上げも70億円を超えて驚くものがあったが、こうした注目を浴びている中、ファンが喜ぶ、納得するレースへ、再度向かっていく必要がある。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。
