2025/11/05 (水) 12:00 21
小田原競輪場で「開設76周年記念 北条早雲杯争奪戦(GIII)」が11月6〜9日に開催される。翌週の「第13回施設整備等協賛競輪 NO KEIRIN NO LIFE CUP(GIII)」(11月13〜17日)と合わせ、2週続けて小田原でのGIIIシリーズとなる。
まずは伝統の北条早雲杯。小田原競輪場は1センター側のスタンドを取り壊し、小田原城を見通しながらの明媚な環境となった。冬を前にしたこの季節の風向き、レースへの影響などは日々、取材を通して確認したい。
中でも先行主戦。それもルール上、逃げられる距離すべてを逃げて勝利をつかみにいく新山響平(32歳・青森=107期)がどう感じるのかを聞きたい。11月2日に誕生日を迎え、32歳になったわけだが、KEIRINグランプリ出場争いの賞金ランキングで、もどかしい位置にいても、やることは変わらないだろう。
S班は郡司浩平(35歳・神奈川=99期)と清水裕友(30歳・山口=105期)と新山の3人。爽快な気候の下、シリーズが行われる。
松井宏佑(33歳・神奈川=113期)の前橋「寛仁親王牌・世界選手権記念(GI)」はまたしても難しいものになった。準決に勝ち上がり、そこでは根田空史(37歳・千葉=94期)と松谷秀幸(43歳・神奈川=96期)を連れて早めに仕掛けた。
自身のグランプリ出場の道がある中で、後ろの2人にチャンスが広がるように攻めた。連結が外れてしまい、うまくいかず、最終日は深谷知広(35歳・静岡=96期)の前で駆けて深谷の1着だったものの「ここ(敗者戦)じゃない」という思いもあったろう。
どうにももどかしい一年であり、これまでの選手人生も悔しい、つらい思いの方が多いのが“コーユー”だ。競輪祭を前に、競輪祭こそ南関が、に弾みをつけるために最も重要な選手。郡司や小原太樹(37歳・神奈川=95期)追加参戦の和田真久留(35歳・神奈川=99期)らとどう戦っていけるか…。
中野慎詞(26歳・岩手=121期)は10月にチリで行われた世界選手権を終えての参戦になる。思うような結果は出せず、悔しさを秘めてになる。究極の戦いは2028年のロサンゼルス五輪で、そこに向けての課題をまた埋めていかないといけない。
ちょうど昨年のこの時期は四日市記念決勝で新山を大きな優勝に導いた。賞金でのグランプリ出場につながった戦いがあった。中野も前進しないといけない。
ヒロトはグランプリに関しては、「競輪祭の優勝だけ」としか頭にないだろう。大事な来年3月の防府ウィナーズカップ(GII)の出場がかかっている今だが、本人は目の前に集中だ。ただ、ファンからすればそこにいないことは考えられない。とにかく一つでも多く勝ち星を、最低でも勝利数での出場ができるよう、強く祈ってほしい。
選考期間は7〜12月。現在10勝。日々の戦いを応援してほしい。
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前田睦生
Maeda Mutuo
鹿児島県生まれ。2006年東京スポーツ新聞社入社、競輪担当として幅広く取材。現場取材から得たニュース(テキスト/Youtube動画)を発信する傍ら、予想系番組やイベントに出演。頭髪は短くしているだけで、毛根は生きている。
