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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

【尾張の龍・復活】スランプの終焉…! 迷ったら”カッコイイ”を選べ

2021/04/20 (火) 19:00 5

先月から今月にかけて東西各地3本のレースに参戦した近藤龍徳選手。広島競輪場「古田泰久記念杯(FI)」、川崎競輪場「桜花賞・海老澤清杯(GIII)」、大垣競輪場「水都杯争奪戦(FI)」での戦いを経て、ダービーを控える現在の状態を綴ってもらいました。大切にしているポリシーや恒例の近藤龍徳語録も必見です!


 netkeirinをご覧の皆さま、近藤龍徳です。暖かくなったら…と言い続けてきましたが、最近は明らかに感覚がよくなってきました。成績はまだ満足できないけど、手応えは十分にあります! 引き続き期待してください。

気候とともにエンジンも暖まってきた

 3月末の広島FIで、ようやく今年初の決勝進出。この時は、初日特選を走り終えたときに、優勝できるイメージまで描けた。結果は長尾拳太君-竹内雄作さんの後ろで4着だったけど、確実に調子が戻ってきていると思えた。次の川崎記念は初日1着、二次予選で敗退したけど、「日本選手権」に向けて戦える状態になってきた。体が動くようになって、練習から本当に感覚がいいんだ。もっと仕上げていきたいね。

レース中、冬場のスランプが終わった感覚を持てた(撮影:島尻譲)

決めることよりも断つことが難しい

 自分の中にスイッチがあって、「やんなきゃ」ってなった時にバチッと入るんだ。オレはイメージにはないかもしれないけど、結構慎重派で、なかなか「やんなきゃ」の決断ができない。「決断」…決めるのは誰でもできるんだけど、断つ方が難しい。じゃあ今回、何を断ったかって言うと”練習したくないって気持ち”を断った。

 2月の豊橋で惨敗したのもきっかけだけど、自分の中の何かに「どうする?」って聞かれたんだ。そこで二択を迫られた。オレのポリシーは「迷ったなら格好いい方を選ぶ」。勝った方が格好いい。負けたら格好悪い…ただそれだけの話。

今欲しいのは結果だ(撮影:島尻譲)

技術で魅せたい…でも今の競輪は速度が主役だ

 競輪は、勝つよりも格好いい負けが存在する。オレはそう思ってる。選手は全員が勝ちを目指す前提は当然あるとしても、勝ってもその内容は問われる。そこが難しいんだけどね。オレは強いとか速いって言われるよりは「うまい」って言われる方がうれしい。さばきやコース取り…技術の部分を魅せたいから。自分の持ち味だけで戦える甘い世界ではないけど、オレの切り札はこれだと信じてる。

オレがしたいのは“武者震い”

 オレの中には緊張にも二種類ある。「負けたらどうしよう、勝てる気がしない」っていう、悪い結果を恐れての緊張と、「オレ今日、チャンスだな」っていう、良い結果を期待しての緊張。悪い方の緊張をしていたらやっぱりダメだし、冬場のオレはそうだった。最近は良い方の緊張、それがオレの武者震い。

同期の才迫開と(撮影:島尻譲)

ダービーは出口が狭い

 昨年は中止になってしまったけど、今年は5月4〜9日、京王閣で「日本選手権」=ダービーが行われる。ダービーには、GI初出場だった2016年3月の名古屋から欠かさず出ている。競輪界では最高峰のレースだけど、自分の中では一番出場しやすいGIだと思っている。他のGIと違って、1年間の賞金ランクだけでの選考。それも162人も枠がある。

 1年間、上位でしっかり戦えば普通に出られるものだと思っているから、出場することに特別な思いはない。でも、勝つのは本当に難しい。2回目の出場だった16年5月の静岡で決勝5着があるけど、そこから決勝はなかなか遠い。ダービーは入り口は広いけど、出口は狭いって感じかな。でもオレのリズムは確実に上向いているから、自分でも期待しているんだ。次のコラムでは、読者のみなさんに良い報告を持って帰ってきたい。

今月の近藤龍徳語録!!

本物は嘘をつかない

 ついた方がいい嘘もある、つかない方がいい嘘もある。ただこれだけは忘れないでくれ。自分には嘘をつくな。本物は嘘をつかない。

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近藤龍徳の大いなる野望 〜スーパースターになる男〜

近藤龍徳

Kondo Tatunori

愛知県名古屋市出身。日本競輪学校101期卒。競輪一家に生まれ、競輪一家に育つ。学生時代から頭角を現し、高校総体チームスプリント・高校選抜ケイリンで優勝。レースデビューは2012年7月10日の一宮競輪場で、翌日11日に初勝利。その後も活躍を続け、2014年ヤンググランプリを制し、翌年にはサマーナイトフェスティバルで頂点に立つ。自身が目立つことで競輪界を盛り上げると公言しており、最終目標は「スーパースター」としている。ファンからは”夜王”の愛称で親しまれ、競輪の魅力を発信しながら交流を深めている。

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