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トップトレーナーの”競輪愛”予想

【平塚競輪・ガールズ】競輪歴40年!矢作流ガールズケイリンの見方と車券で狙いたい注目選手

アプリ限定 2022/06/27 (月) 12:00 37

6月29日から平塚競輪場ではガールズケイリン10周年を記念してオール女子のみの「ALL GIRL'S 10th Anniversary」が3日間に渡って開催されます。競輪歴40年、競輪を愛してやまない矢作芳人調教師が、連載コラム特別編としてガールズケイリンの車券の買い方、「ALL GIRL'S 10th Anniversary」で狙い目の選手を挙げていきます。ぜひ車券購入の参考にして下さい!
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頭鉄板の場合は2着に自力タイプを、2強の場合は2着にマーク型選手を

 10年前に“女子競輪”が始まると聞いた時は正直「何年保つのかな?」という思いだった。競輪発祥と共に産声をあげた「女子競輪」は選手間の実力差がありすぎて、尻すぼみのまま廃止されてしまったからだ。しかし時代は変わった。“女子競輪”は「ガールズケイリン」に変貌し、その人気、売り上げともに高水準を保っている。

 これはガールズ1期生にあたる102期の頑張りが大きい。今回も出走する加瀬加奈子、小林莉子、荒牧聖未らの奮闘ぶりが後輩のスター選手児玉碧衣や先頃引退した高木真備らの人気に繋がっていったのだ。

左から加瀬加奈子、小林莉子、荒牧聖未(撮影:島尻譲)

 そしてガールズの未来にはまだまだ奥がある。ガールズケイリンの魅力発信自体が全く不十分だし、プロモーションを上手くやればもっと注目されるだろう。今後の発展に期待したいが、その点でも今回初となる平塚オールガールズには大いに期待し、楽しみにしている。

 ガールズケイリンは国際ルールを適用している。これにより従来の競輪と一線を画し、独自の地位を確立している。すなわちラインというものが存在しないし、マーク屋の"仕事"もない。古くから競輪に接してきた方にはこの点が物足りないのだと思うが、ラインが無いからの長所も多くある。

 まず車券が一瞬にして紙クズとなる失格、落車が少ない。そして近頃頻発している、ラインの先行選手を残すために車間を空けて後ろを牽制し、挙げ句の果てに差し損なうというファン完全無視の嫌なレースを見なくて済む。純粋に予想できるので、車番や脚質から誰が1番強い自力型の後ろに付くかを推理するのも楽しい。

 車券的には頭鉄板のレースでは後ろが千切れる事が多いので、2着にはマークタイプよりも自力のある選手。2人の力上位選手が抜けている場合には、点数がやや劣るマーク型選手を2着に配して本命対抗を1、3着にする「ハサミ車券」が非常に有効になる。自分の場合はこんな買い方でけっこうな穴車券を的中してきた。確かに配当は安めではあるが、自分なりの買い方を見つければ当たり易いのもガールズの魅力だろう。

 今開催はA、Bに分かれてトーナメントが行われるので、予選は特に固めの決着が予想される。

 Aは児玉碧衣、石井寛子、太田りゆ、佐藤水菜らが主力。BはAに比べれば混戦と思えるが、尾崎睦や柳原真緒、小林優香、尾方真生あたりが中心となる。

 配当が安くても我慢して確実に資金を増やす努力が必要である。その中でも穴っぽい選手を挙げると120期の新鋭でグングン力を着けている吉川美穂、強烈な捲りが武器の日野未来は必ず狙い所があるし、共にマーク堅実な沖縄の比嘉真梨代、ベテラン高橋朋恵の2、3着付けは大いに推奨しておきたい。

2、3着には入れておきたい比嘉真梨代(左)、高橋朋恵(撮影:島尻譲)

高配当を狙うなら開催後半の一般戦。競走得点が低くても狙いたいのはこの選手

 そして大穴車券を狙うなら何と言っても負け戦となる2、3日目の一般戦。これはガールズの大きな魅力の1つだろう。荒れるととんでもない穴になるのでまともな推理はしにくいのだが、普段1着が無いようなマーク、追い込み型が漁夫の利を得るケースがある事は頭に入れておきたい。

 とにかく勝ち上がりの予選や準決勝とは考え方を大きく切り替える必要がある。このクラスの穴警戒選手は大変難しいが、競走得点が低くても矢野光世、田口梓乃、田中月菜、板根茜弥、鈴木樹里あたりの一発大駆けに期待してみたい。

前開催の武雄では2回確定板(3着以内)に入った鈴木樹里。競走得点は49.74点だが侮れない存在(撮影:島尻譲)

 競輪は競輪、ガールズはケイリン(KEIRIN)、違う種目だと割り切って考えれば注目点は多いし、奥も深い。思う存分初のオールガールズを楽しもう! では皆さんGood Luck!

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矢作芳人

Yahagi Yoshito

東京都出身。栗東で開業するJRA調教師。父は大井競馬の矢作和人元調教師。東大合格者数日本一の開成中学・高校に入学するも、大学には進学せず競馬界を志す。オーストラリアでの修業の後、JRA競馬学校厩務員課程に入学。厩務員、調教助手を経て、2004年に超難関の調教師試験に合格。翌年厩舎開業。これまで日本ダービー2勝(ディープブリランテ、コントレイル)、米ブリーダーズカップ2勝(ラヴズオンリーユー、マルシュロレーヌ)、優勝賞金13億6000万円のサウジカップ(パンサラッサ)など国内外のGlを多数勝利。2022年は59勝で通算5度目のリーディングトレーナーに輝いた。日本・世界を代表するトップトレーナーにして、年間365日のうち360日は車券を買うという、底知れぬ競輪愛の持ち主。

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